++ GLASS FOREST
DFF NOVELS
はじめに
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DFFのバッツ受小話中心。
85、105、75、95あたりが多いかと。
時にアダルトな描写もございますのでご了承の上お読み下さい。
→拍手お返事
小話
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思いついた小ネタを徒然と。
約束(85←9)
愛の血管(8←5)
Instant Family(10親子×5)
パンツ事件(589、85前提)
イミテーションに祈りを捧げる(85)
イミテーションに祈りを捧げる・続(85&オールキャラ)
Instant Family 2(10親子×5)
終わって始まる(85&9)
> 小話 > イミテーションに祈りを捧げる(85)
2009/11/10
イミテーションに祈りを捧げる(85)
スコバツバカップル。少々ティーダがお下品なお話。
ある日、次元城にて。
城主であるエクスデスの叫びが響き渡った。
「またいなくなりおった!!!」
「ん?なんか声聞こえなかった?」
「そうか?」
バッツの問いかけにジタンが首を傾げる。
「確かに・・何か聞こえたな」
スコールの返答に、空耳でないことを確信したバッツは声の方向に向かって走り出す。
「おい、バッツ待てよ!ここで聞こえる声っていったら、エクスデスかイミテーションしかいないだろ!」
もっともな意見だが、バッツの探究心と好奇心は止まるところを知らない。
案の定、エクスデスと鉢合わせした一行だったが、何か勘違いしているエクスデスが一言。
「おお、ここに居よったか。さっさと持ち場に・・んん?」
そこで、違和感に気づくエクスデス。
「本物だったか!」
「本物って・・おれのイミテーション探してたのか?」
特に嫌そうな顔もせず、淡々と質問するバッツ。
ここで堂々と答えれば良いものの、何かしら後ろめたい行為を行っているのだろう。細かく追求される前にエクスデスは「ファファファ」と笑いながら空間を曲げて消えてしまった。
「おいおーい、あいつ・・バッツのイミテーション使って何やってんだ?」
「許せんな・・・」
呆れ顔のジタンと、怒りと嫉妬の炎を背負うスコールだった。
そして3人が本拠地に戻った時、そこでも騒動が起こっていた。
ティーダが何やら興奮してクラウドとセシルに語り、フリオニールは顔を真っ赤にしたまま固まっている。
「おーい、どうしたんだよ」
ジタンが手を振りながら声をかけると、ティーダが勢いよく振り向いた。
「うをっ!本物達が来た!なあなあフリオ、なんか直視できないなッ」
「くっ・・・」
更に興奮するティーダ、手のひらで顔を抑え横を向くフリオニール。
「なんだよぉ、ここでも本物とか。おれのイミテーションが何かやった?」
半ば冗談で問いかけたバッツだったが、それにティーダが激しく反応した。
「そう、そうッスよ!ヤッてたんスよ!もうマジ!!」
「「「はあ?」」」
「ティーダ・・そんなストレートに言っちゃうの?」
セシルが苦笑する。
「やってたって何を?」
首を傾げるバッツの両腕をつかんでティーダが一言。
「だからぁ、スコールとバッツのイミテーションがヤッてたッスよ!!」
「はあああ?」
瞬時に理解するジタン。
「・・・・!!」
あまりにも突飛すぎて、一瞬理解が遅れたスコール。
「????」
相変わらず分かっていないバッツ。
「もうすごかったんだから、イミテスコールがイミテバッツを正面にして膝に乗せてさッ、イミテバッツのケツ・・モガっ」
「はーいそこまでだよー」
「ティーダ!!ストップだ!」
セシルに両手で口をふさがれ、フリオニールにも言葉を遮られた。
クラウドは今回ばかりは興味があるらしい、いつもの口癖「興味ないね」が聞こえてこない。
そこまで言われて初めて理解するバッツだった。
「なっ・・おれとスコールのイミテーションが?」
さすがに頬を赤らめて、絶句するバッツ。
スコールも居たたまれないのか、黙って下を向いていた。
「本当っスよぉ、なあのばら!」
「・・・オレも、見た。」
セシルの手を振り解いたティーダに同意を求められ、頬を赤らめながら答えるフリオニール。純情でありながら実直で皆から信頼のある彼がそう言うのだから、疑う者はいなかった。
場の気まずい雰囲気を壊すように、ジタンが話し出す。
「じゃあさ、さっきのエクスデスがイミテバッツを探してたヤツ・・イミテバッツがイミテスコールと駆け落ちしたってことか?」
「へ?そんなことあったんスか?」
「僕もね・・・こんな噂を耳にしたよ」
セシルの一言に、皆が心の中でその噂の発信源はニーサン(ゴルベーザ)だろがと心の中でツッコミを入れた。
「スコールとバッツのイミテーションってね、作っても作ってもいつのまにか居なくなっちゃうんだって」
「いなくなる?」
「うん、今までの話を統合するに、番う相手を探しにいっちゃうんじゃない?」
とんでもない話だが、確かにそれであれば辻褄があう。
当事者であるスコールとバッツにしてみれば、自分達の分身が色々とやらかしている様を想像して穴があったら入りたい気分になってきていた。
しかしあえて空気をよまないティーダが吼える。
「なーるほど!そういうことだったッスか!すんげえバカップルはイミテーションにさえ影響を与えてるんだな!」
あ、バカ。
と皆が思った瞬間、スコールとバッツは恥ずかしさのあまり仲良くその場を走り去ってしまった。
「ティーダ、率直すぎだろう」
「えー、本当のことじゃないスか」
「本当のことだけどさあ・・、そのイミテ達、ところ構わずヤってんのか?ライト、ティナ、オニオンには見られたらヤバイだろ」
もっともなジタンの指摘に、フリオが口を挟んだ。
「いや・・一応、木陰に隠れて・・はいたな、確か。とはいっても、その・・声がだな、聞こえてきて・・ティーダがピンときたらしくいきなり走り出して・・」
それ以上はフリオニールの口からは言えないらしい。
「それにしてもオレ達の嗜好はイミテーションにまで影響を及ぼすのか。正直戸惑うな」
クラウドの一言に皆が頷く。
「そうだよねえ、イミテーションは本来戦闘用に作られているわけだからそれ以外はない、と思っていたのだけど」
「それよりあいつらのバカップル度が上回ったんだろ?なんだかこれからイミテーションとも戦いづらいな」
ジタンの一言に、更に皆が頷いた。
その頃、噂のバカップルは。
「あ〜〜、おれ、すごい恥ずかしい」
恥じらいを持ち合わせていたのか、と日頃ツッコミが入るくらいの天真爛漫なバッツが人並みに頬を赤らめている。恋愛事になると、流石のバッツにも照れが生じるらしい。
その様子に気付いた仲間達にはなんだか可愛いな、と評判なのだが本人は気付いていない。
「・・・参ったな」
そう呟くスコールではあったが、右手はしっかりとバッツの左手を握っている。
恥じらった所で、現状はどうしようもないのだ。イミテーション達の営みが皆の目の届かぬ所で行われ、且つ事態に気づいたカオス側がこれ以上自分達のイミテーションを量産しないよう祈るしかない。
「でもすごいなぁ、おれたち。イミテーションもそうなっちゃうなんて」
照れながらもバッツがじゃれてくる。その様が可愛くて、スコールが優しく微笑んだ。
しばらくは本拠地に戻れる雰囲気ではないので、手を繋いであたりを歩いていた2人だったが。
「あっ、・・スコール!」
噂をすれば、木陰に隠れて例のイミテーション達を発見した。いや、他の番いかもしれない。
流石にスコールも動揺する。もしもこのまま夫婦的な営みが始まってしまったら・・!自分達と変わらぬ外見で絡み合う彼らを客観的にみるのはいかがなものか。ちょっと見てみたい気もするスコールだった。口には出さないが。
「どうしよ、止めにはいる?」
慌てるバッツの頭を撫で、しばらく様子をみることにしたスコール。
ドキドキしながら様子をうかがうバッツだったが、しばらくして苦笑の溜息をもらした。
「なんだよ・・あいつら。幸せそうに寄り添ってるだけじゃん」
「そうだな・・」
そのイミテーション達は特に動くこともせず、ただ寄り添っているだけだった。
時々イミテスコールがイミテバッツの頬やおでこにキスをすると、嬉しそうに仕返すイミテバッツ。
その幸せそうな雰囲気は、とても邪魔することはできない。
「・・・・行こ、スコール。帰ろ」
「ああ」
バッツがグイグイとスコールの腕を引っ張る。
なんだか無言になってしまった2人だったが、バッツがふと口を開いた。
「・・あいつらは、ずっとこの世界で一緒に居られるといいなぁ」
スコールはバッツの左手を握る力を強めて、答えた。
「ずっと、一緒だ」
バッツは嬉しそうに微笑んだ。
それはあいつらが?
それともおれ達が?
これだけは、口に出してはいけないけれども。
バッツも強くスコールの右手を握り返した。
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原作スコバツのその後を考えると私の心臓がアイタタタなので、ディシディア学園が書きたくなります。(アイタタタになるくせにこういうオチにしてしまうのは何故だろう)
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